Estonteco EverQuest II

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固有名詞についての四方山話

固有名詞については、anagramによる命名を探ることや、民族的な語源探しを行うことが可能です。名付けに困った時の参考にしていただけるかも知れません。

Norrathにはありとあらゆる生物が暮らしています。それらには当然名詞が付けられることになります。playerの分身であるPCは勿論、多くのNPCにも固有名詞が付けられています。

もっとも、いくらPCとして選べる種族であっても、「山賊」等という、「rat」「gnoll」「orc」程度と同一の扱いしかされないNPCもいますが。きょうび箱風情でも「A Treasure Chest」と名付けられているように、一般名詞(複合名詞)についてはgame playに関連する全てのobjectに付けられているため、鼠や非生物と同等の扱いしかされないチョイ役の悲哀は想像するに余りあります。

さて、Antonicaで山賊にぼっこぼこに殴られた復讐をさりげなく済ませたところで、週末playerにとっては悲しい長期downで弄んでいる暇を使って、名前に関していくつか既知の情報をまとめてみます。

膨大な命名箇所

さて、「山賊」氏には涙を飲んで頂くとしても、或る程度の役割があるNPCには固有名詞を付けることが必須とも言えます。どこを見ても皆同じ「衛兵」が闊歩し、港には「港湾作業者」が行き交い、「商人」の賑わいが聞こえて、「吟遊詩人」の調べに乗せて「踊り子」の舞うのを眺めても、やはりそれではNPCがあまりに記号的に見えてしまいます。quest等の特殊な事例を除いては、確かに彼らはいつも同じ場所で同じようなことをしているように見えます。しかし彼らにも家庭があり、生活があり、人生があり、そして名前があるのです(と考えることから、世界を楽しむことが始まります)。

しかし考えてもみましょう。いったいNorrathの人々は何人いるのかと。膨大な数のNPCにそれぞれ固有の名詞を与えることは、いかに大変な作業でしょうか。

現実世界でも命名は一大事です。それと同様に、「我が子」であるPCへなら、playerは愛着を持たせるために時には何日も悩んで名前を決めるかも知れません。しかし開発側がNPCへの命名で躓いていてはgameを出せません。

MMORPGをはじめとするcomputer RPGの起源であるTRPG(table-talk role playing game)でも、sessionの進行役(GM;game master)のscenarioの作成時の悩みの少なくない部分をNPCへの命名が占めています。

そんなときは電話帳から片っ端から名前を持って来たりすることもありますが、例えば神様の名前や地名に至ってはもうお手上げです。人名と地名は同じ起源を持つこともありますが、そうはいってもSmedley Plains(SOE社長のJohn Smedley氏より)では収まりが悪いでしょうし、姓ではよくてもJohn Mountainsでは何だか微笑ましくなってしまいます。

そこで色々な手法が編み出される訳ですが、その最たるものがanagramなのです。

anagram

anagram(アナグラム)とは、文字列中に存在する文字を置き換えて作った別の文字列を指します。例えばeleven plus twoはtwelve plus oneに組み替えられます。

EQで有名な例としては、Qeynos(キーノス;ケイノス)はSony EQを逆から読んだものとなります。

それは単純な逆さ読みですが、例えば500年前にHigh Elfの街であったFelwitheは、White Elfのanagramであったりします。さらにここでは神様の例を幾つか挙げてみましょう。それぞれの神様がどのような事象を司っているかは、如月甲斐さんによる歌う羊飼いEQ辞書等をご覧ください。いかにもな単語から名前が生成されていることが判ります。

Veeshan(ヴィーシャン)
Heavens
Tunare(テュナレ)
Nature
Fennin Ro(フェニン=ロー)
Inferno
Rathe(レイス)
Earth

固有名詞には様々な遊びがあって、前作EQ1ではTV番組の登場人物の名前のanagramでzoneのNPCが溢れていたことなどがあり、それらを「解読」することがEQ fanの隠れた楽しみとなっていました。

anagramを試す

anagramは単純作業ですが、それだけに骨が折れます。やっていることは数学でお馴染みの階乗計算ですので、例えば3文字なら6通りで済みますが、6文字では720通りにもなります。

並べ替えた文字列の多くは意味を持たない文字の羅列となります。新しい固有名詞を作る場合(White Elf→Felwithe)には、この中から響きの良い単語を見繕うことになります。しかし、固有名詞から単語へ戻す場合(Felwithe→White Elf)は、多くの候補の中から有意の単語を持つものを選び出す必要があります。後者はよりしんどい作業となりますね。

いずれにせよ、そこでcomputerの出番です。

処理の流れは簡単で、入力された文字列を並べ替えた文字列を生成します。その中で、単語をまとめた辞書と対照させて適合した文字列のみを抽出し、表示するだけとなります。

有名どころではInternet Anagram Server / I Rearrangement Servantを紹介します。その他にもLinux界隈ではMargana、Windows界隈ではanaを紹介します。

この手のsoftwareは操作性よりも単語辞書の質が要諦となりますので、例えばanaでは単語辞書にelfが存在しないため、FelwitheをWhite Elfにすることが出来ません。単語辞書を自分で編集出来るようなsoftwareもあるでしょうから、もしご存じでしたら教えてくだされば幸いです。

人名の語源

固有名詞の内、人名はどうとでもなります。わざわざanagramを用いなくとも、それらしき実在の(もしくは劇中登場人物の)名前を持ってくれば終わることも少なくありません。しかし、余りにも元ネタが判り過ぎても問題でしょう。GandalfさんやAragornさんが街を闊歩していても困りますし、George MooreさんとMichael Bushさんというのも化学反応を起こしそうです。そうはいってもこうした名付けは楽ではあります。楽であるが故に多用されます。

さて、それではこうして名付けられた人名にはanagramのような楽しみ方はないのかというと、実はそうでもありません。

人名にも色々ありますが、そうした人名の語源について考えてみるのも面白いものです。100の回答でも触れましたが、私ことEthelbertは古英語のNoble Brightが語源です。それと同様の語源探しはいかがでしょうか。

例えばPriest系の進路選択questでお世話になるHierophant Aldaladさん。

Hierophant(ハイエロファント)とは、tarotの5番であるあのHierophant(教皇;法王)ですが、ここではあくまでHigh Priest(高位の司祭)などを指す物として捉えた方が無難でしょう。肩書きはこのentryではさて措くとして、問題は固有名詞Aldalad(アーダラッド;アルダラド)の方です。古英語ですとOld Advice、もしくはWise Advice。しっくり来過ぎて肌がさざ波立ちます。

もっともこの辺りになると英語も独語も渾然一体としていますので、German系古語と括ってしまうのも良いでしょう。

AldaladさんはしっかりSWGにもいらっしゃるようでなんともはやですが、はてさて。

興味のある方はLast Name Meanings Dictionary怪しい人名辞典等々を探してみると良いでしょう。

ご先祖様

今作EQ2は前作EQ1の500年前の世界です。であれば、前作の登場人物の末裔が「大破砕」を生き延びて現在の世界にいてもおかしくありません。500年前の先祖Boomba the Bigさんと同じようにpicklesを売るMerchant Boombaさんなどがその好例です。

前作の経験者の方は勿論、今作から始めたような方でも、登場人物の系譜に思いを巡らしてみるのも面白いと思います。

敢えてanagramしてみる

語源がありそうな人名の文字を敢えて組み替えてしまっても良いでしょう。

我らがQueen Antonia Bayleさんは、A Banality One(ありふれたもの)ではなく、Qeynosに辿り着いてLay Inane Boat(空の小舟を横たえる)時から数年後、Abate Any Lion(いかなる獅子をも弱める)包容力を備えた統治者となりました。

一方Sir Lucan D'Lereさんは、Freeportに君臨していてUnrecalled(解任されていない)状態にありますが、これは500年前からA Null Creed(無価値な信条)には重きを置かず、Evil種族にも妥協の余地を残し、Cure All Ned(ならず者を癒す)ことを続けて来た寛容さによるものでしょう。

……う~ん、素敵なこじつけのために大分時間が潰れたので良しとしましょう。

おわりに

「名前は記号に過ぎない」、確かにその通りです。しかし記号に過ぎない名前は、characterの大切な要素の一つであり、(人によっても様々ですが)思い入れの対象ともなっています。

本entryでは開発者の遊び心(暗号)を解読(復号化)する趣旨を紹介して参りましたが、それらは逆の行い(暗号化)についても幾ばくかの手掛かりとなるものばかりです。

例えば自分のPCへの名付けでanagramを使用したり、語源を意識してみるのはいかがでしょうか。まもなく日本語版のbeta testも始まり、EQ2の日本人playerも大きく増えることでしょうから、名付けでお困りの方は是非今から色々楽しみつつ悩んでみてください。

EverQuest IIがQuite Revise(素晴らしい改革)としてしっくりくるように、SOEとスクウェア・エニックスにはこれからも頑張っていただきたいですね。

EQ2の世界にも多くの固有名詞が溢れています。上記で紹介したようなsoftwareを使うなどして、面白いanagramが見付かったら、是非教えてくださいね。

Ethelbert @ Sebilis (2004年12月19日 01時44分)

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Columns
職業適性診断 (2004年10月12日)
「TRPGが好きっ!.com」さんによるファンタジー職業適性診断を紹介します。これはEQ2の4つのarchetypeを選択する切っ掛けとしても役立つでしょう。
種族適性診断……はありません (2004年10月16日)
EQ2では職業(class)を自由に選択出来、初期能力値の比重も低いため、前作以上に種族(race)選択の幅が広がっています。好みで選択して愛着を生みましょう。

感想

EQネタでここまで話を膨らませるblogも珍しい(笑)。自分のHNはマイナーな武器の名前そのまんまだったんですけど、倉庫キャラの名付けは悩もうと思います。

Falcata (2004年12月19日 03時48分)

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