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AMD64 + Windows x64祭り参加記
AMD64 + Windows x64祭りに筆者が参加した際の記録です。展示製品に対する所感や、講演の概要をまとめました。
昨日2005年4月16日にPRONTリナックス秋葉原店にて開催された「AMD64 + Windows x64祭り」へ行って参りました。
チラシにはいち早く64ビット境境を体験しよう!とのtypoがありましたので、お祭り気分で境境して参りました(謎)。そのような所感を添えて、現場の模様を簡単にまとめてみます。
1. 祭りの概要
この「AMD64 + Windows x64祭り」は、64bit computingの先駆者であるAMDが主催し、64bit版Windowsの発売を目前に控えたMicrosoftが共催し、Tyanを始めとする各社が協賛しています。
Windows XP Professional x64 Edition登場目前にAMD64プラットフォーム対応製品メーカーが集合! いち早く64ビット環境を体験しよう!という、学術的ないし技術的に高邁であるというよりも、むしろお祭りのように楽しむための位置付けであるように思います。
内容は主に2つに分けられます。
1つがSpecial Sponsor's Boothと名付けられた、AMD64対応の協賛各社の製品の展示です。
そしてもう1つがDemonstration Sessionsと名付けられた、主催・共催・協賛各社による講演です。
どちらも担当者さんの生の声を聞くことが出来ます。
さらには協賛各社の製品を購入することで参加可能な、AMDないしMicrosoftの景品を目的とした抽選も行われました。
このような盛り沢山の内容を全て網羅することは大変ですし、私自身も全ての展示を見たり全ての講演を聴いたわけではないので、印象にのこった幾つかの点に絞って紹介することとします。
なお、聴講した講演は録音致しましたので、引用部を始めとして内容に誤りはないと思われますが、もし誤りが含まれていた場合にはご指摘くださると幸いです。
ASCII24によるAkiba2Go!や、ImpressによるAKIBA PC Hotline!では、本日の様子が早速記事となっています。詳細についてお知りになりたい方は来場者約1000人!! “AMD64 + Windows x64 祭り”が大盛況!!やAMD主催の「AMD64 + Windows x64祭り」開催、会場は大盛況の記事をご覧ください。
また、アキバblogさんでも「AMD64 + Windows x64祭り」にはWindows XP Pro x64版深夜販売の告知という記事がありますので、こちらも併せてご覧ください。
2. Special Sponsor's Booth
2.1. Tyan (Thunder K8WE S2895)
さて、まずは何と言ってもTyanです。言うまでもなくTyanは、昨年よりこのweb siteでも何度か触れた、Dual Opteron + SLIをも可能とするS2895等々のmakerです。
そのS2895は通電されておらず、CPU, CPU fan, RAMのみを実装した状態で展示されていました。実は私は、恥ずかしながら今日に至るまでS2895の現物を見たことがなかったため、興味深く観察することと致しました。
写真で見るだけでは判らなかった存在感があり、そういうことを下手に書こうものなら「感覚で製品を選ぶな」という批判が挙がるかも知れませんが、性能等々は既知の物であるのでよしとしましょう。
代理店である恵安株式会社(Keian)の担当者さんによると、S2895は14日に出荷が始まったとのことで、まもなく潤沢な供給が開始されるそうです。いよいよ全球ですよ! と言いつつ半球を予約する私は駄目人間でしょうか。ごめんなさい。
Tomcat K8E S2865は元気に稼働中でしたが、贔屓目かも知れませんが稼働していないS2895の方が、私達観客の興味を惹いていた様子です。
なお、S2895に実装されていたRAMはSwissbitのものでした。その関係でか、S2895を穴の開くほど見つめていた私に、スイスビットジャパン株式会社の方がTyanの景品(重量挙げ式の光学disk掛け)をくださり、また同社のRAMをお勧めしてくださいました。
2.2. Rioworks / Iwill (HDAMEX-SLI)
TyanのS2895とは違い、Rioworksの扱うIwill製HDAMEX-SLIはガチガチに武装してなおかつ稼働していました。どう計算してもsystem全体で間違いなく7桁円を超える存在感もまた強烈です。
なおDigital VRMの効果は抜群で、S2895の見た目も汚くはないのですが、こちらはより整然として綺麗な実装でした。いやまあ見た目はこの際どうでもいいのですが、condenserのお腹が膨らむ恐怖に怯えることも少なくなるので心惹かれなくもないです。
3. Microsoft
日本マイクロソフト株式会社は、OEM営業本部システムビルダーグループの森洋孝氏が「Raise the speed limit」と題してWindows x64 Editionの概要の説明を行いました。
扱う対象がOSということで、本当に基本的なことのみを軽く触れるだけで、残りはXP Professional x64 Editionの店頭販売までの予定等に充てるという構成は良いものでした。さすがにOEM版の担当ならではの構成ではないでしょうか。
既知のように、XP Pro x64はいわゆるpackageの販売がないため、一般の個人がこれを入手するには、各makerによるXP x64が搭載された既製PCを購入するか、DSP(delivery service partner ≒OEM)版をpartsと一緒に購入するかという選択肢に絞られます。
PC maker向けの組み込み用としては、既に4月4日に各makerへの提供が終わっており、あとは各makerが対応製品を出すことを待つのみという状況です。
肝心のDSP(OEM)版は4月20日ないし21日に、代理店を通じて現物の提供が始まるとのことで、23日には幾つかの店舗で販売が始まる見通しとのことです。また、一部の店舗では、もはや恒例となった当日0時のcountdown付き販売が行われる様子です。将来秋葉原クロスフィールド脇のTOKYO TIMES TOWERに住む身分にでもなれば(ないない)見に行っても良いかも知れませんが。
4. Tyan Computer
Tyan Computer Japanは自称主に技術を担当している何でも屋こと和田正氏が講演しました。私は2回開かれた内の後者、「Inside S2895」と題された講演を聴きました。
4.1. Inside S2895
block diagramを肴にして、S2895の魅力が縦横無尽に語られました。自ら何だか組み立て講座ちっくな話となったと振り返るように、会場に足を運んだ自作派向けの注意点等が織り交ぜられました。この際に情報を数値として提供してくださったことも嬉しい配慮でした。
Power Now!の威力も大きいようで、Tyanの試験によればOpteron 852 x2(252がなかったため), 16GB RAM(2GB x8), GeForce 6800GT x2, SATA HDD x4の状態で250Wに収まったとのことです。
Tyanの生産工場では庫内温度45℃の環境で8時間動かす試験が行われ、何事もなく耐えたとのことです。この場合のcase内温度が65℃となったそうです。
ただし発熱には注意が必要で、nForce Proの各chip自体も発熱が高くなり、RAMも(chipによっては)表面温度が65℃程度となる場合もあるため、case内を減圧するであるとか、効率的に空気を流すことなどによって、排熱を十分に考える必要があります。
3年保証を旨とする関係上、chipの冷却はfanによらず、heat sinkが採用されました。この辺りは、既知のようにHP(Hewlett-Packard)のhigh-end workstationであるxw9300/CTの「具」として採用されていることと関係しています。
そのOEMの過程でHPの基準を満たし、また既にbug出しも終わっており、これから市場に出回る製品でも安定したものとなっているとのことでした。
通常はOEM版と単品版では異なる仕様となることもありますが、hardware的には全く同一であることもあって、いわゆる「全球」(SCSI付き)の単品版でも、SCSI chipは例の高性能な物(LSI Logic製 53C1030)が実装されています。
4.2. Inside Tyan
一瞬このM/Bは頓挫し掛かったと語る和田氏にしてもS2895への思い入れはかなりの様子で、その熱い語り口からはTyanの思想というようなものを窺い知ることが出来ました。Tyanの場合はhigh performance命の会社ですという宣言を裏切らない、面白いmakerであると改めて感じます。
講演の最中に和田氏は、workstationの「そもそも論」を展開しました。この辺りは、後述のRioworksとは立場をやや異にしています。仕事の効率を上げるためのworkstationであり、S2895はそのworkstationのためのmother boardであることを強調されていました。
従って、これは例えば私のようにすぐに「SLIだ」と鼻息を荒くするような道楽者相手の商売という尻馬に乗らないことを意味します。この辺りはSLIに関しては本気になっていませんという、そこだけを切り出してみればちょっと危なさを孕む発言であっても、自信を持って言えることに繋がっているようです。
考えてみれば、関係する各社も存在するこの場で、真にuserのことを考えてこのような発言を行うこともすごいですね。
PCI Express 16 laneを2本引き出した環境を活かすのは、効果が汎用的ではないSLIのようなsolutionよりも、むしろvideo boardをSLIにせずに使用してdual displayの双方にaccelerationを掛けるであるとか、Dx出力のvideo boardと通常のvideo boardを併用するであるとか、bottleneckとなっているI/Oを今後のSAS(serial attached SCSI)や10Gbit LANを用いたclustering等々によって改善するであるとかの用途に用いた方が作業生産性は上がるのではないかとのお話でした。
だからこそS2895にはSLI bridge connectorを付けていないという流れにも、素直に納得することが出来ました。
それでもまぁ、例えば私のように、SLIにする人はするでしょうけれども。勿論私はgaming等々の娯楽用途のみでS2895を使うわけではありませんので、仕事で本気で使う、長く付き合えるM/Bをお考えでしたら、是非この一枚をlistの中に入れていただければ嬉しいという自信に満ちた質実剛健な設計思想にはとても信頼感を置いている次第です。
4.3. 慌てるTyan、大慌てのAMD
番外的なネタですが、実は和田氏の講演中に、screen表示に使うための端末の電源が突如暗転(……blue backなので「青転」かも知れません)し、そのまま落ちてしまいました。
和田氏は最初こそ驚きの声を上げたものの、screenには私達でも手に入るS2895に関するPDF fileの内容を写し、実際には画面をあまり使わずにお話ししていたので、すぐに落ち着きを取り戻しました。
しかし大慌てなのはAMDの担当者さんでした。即座に端末の調子を調べに飛んでいらっしゃっいました。
大丈夫ですよ、地味ぃ~に喋りながらやりますのでという和田氏の心配りもあってか、結局何事もなく再起動を済ませて、講演自体はそのまま進めることが出来ましたが、参加者ながら少々胸が高鳴りました。多分Microsoftの担当者さんも気が気ではなかったはずです。
Tyanの講演中はこの端末が使われ続けましたが、次の講演からは別の端末に変えられていました。抜かりはないようです。
なお、Tyanの名誉のためにここで明らかにしておきますが、操作用の手元の端末は、Tyan製品が使われていないnotebook型端末でした。
番外ついでに、質疑応答では私はmemory brokerではないですがと愉快な調子でお話しした、某社のアレゲな話なども盛り沢山でした。聴いているこちらがどきどきです。
5. Rioworks
株式会社リオワークスはマーケティング部の後藤穣司氏が、「2way AMD OpteronでのSLIと効果」と題して、同社が代理店として手掛けるmother board, 電源(PSU), RAM等々を総合的に紹介しました。
Tyanと違うところは、講演のネタとしてgaming等々のentertainment用途を念頭に置いていたことです。勿論秋葉原のこの会場に足を運ぶ層を対象とした場合での焦点の当て方なので、当然のことながら仕事にも大変役に立つことは間違いないでしょう。
ただ、workstation(WS)とpersonal computer(PC)との垣根が低くなってきたとはいえ、敢えてこれを峻別するようなことはないという旨の紹介がされ、これはTyanと異なっていました。仕事一徹の原則論でperformance命を掲げるTyanと、軸足はhigh-endに置きつつもgaming用途等々にも秋波を送るRioworksは、好対照であったように思えます。
扱う製品の幅が広いこともあって、そうした製品を個別に採り上げて紹介する流れに傾きがちであり、例えば具体的にDual Opteron + SLIでどのような「効果」を実感出来るかという点では、残念ながらあまり印象に残りませんでした。
ただし、いつもの用途の一歩上を考えてsystemを構成することによって、日々の作業が安定し、余計な追加投資等も発生せずに3年先も使えるsystemを実現出来るという要点には深く共感しました。
実際には3年どころか1年もすれば、浪漫を求める人によってはまた次のsystemに食指が動くかも知れませんが。
6. Thermaltake
日本サーマルティク株式会社は水冷式冷却装置のRocketの組立実演を予定していたものの、時間が足りないようで実演は行わず、稼働中の製品を前にした製品紹介や組立工程の紹介のみを行いました。
惜しむらくは、やはり実演が行われなかったことでしょう。製品の存在感は十分なのに、見せ方で損をしていて勿体ないと感じました。時間がないと言いつつも30分弱の時間の(確か)半分程度しか使わないことも、いかにも勿体ありません。
例えば以下のような見せ方もあったのではないでしょうか。一部の工程のみを実演を交えることはとても簡単な解決策であるように思います。また、料理番組のように或る工程の概要を説明したら、その工程を終えた後の(別の)品が出てきて、次の工程の説明をすぐさま行えるといった工夫も面白いでしょう。
例えばRocketのような特殊な例を除いてはfan等々を用いることとなりますが、地味となりがちな要素であるものの、こうした冷却用品はhigh-endなsystemにはとても重要な位置付けにあると言えるでしょう。
7. 番外編(抽選大会等)
抽選への参加は、協賛各社の製品を購入したreceiptの持参が必要です。
会場近くの店舗にふらふらと足を踏み入れた私は、特価品となっていたThermaltakeのfanを購入し、会場に舞い戻りました。幸いにも2等が当たり、AMDの字義通りの箔が付いたball-point penでした。
そして驚いたというか私にとっては迂闊だったのですが、その場にいらっしゃったのはThermaltakeの某部の部長さんです。しっかりとお礼をしていただいて、こちらも平身低頭です。いや、本当にfanが必要だったのです。決して抽選権目当ての購入だなんて、そんな。あ、そこ、いかがわしい目で人を見ない! …というのは勿論冗談で、本当にfanが必要だったからなのであしからず。どきどき。
Ethelbert @ Sebilis (2005年04月17日 00時06分)
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感想
チラシの誤植には気づかなかった・・・
ぜひS2895でいいマシンを組んでください
あるAMDer (2005年04月18日 04時40分)
PC界隈もまた次第に面白くなって来ました。
お互いにいいものが組めるといいですね。
Ethelbert (2005年04月19日 01時28分)
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